AIR AGENCY声優養成所を経てアドバンスクラスに進級し2カ月ほど経った頃、私は今度こそ声優の夢を諦めることを決意し退所することにしました。
しののめちょっと待ってください!
展開早すぎませんか!?



突然こんな決断をしてしまい、ご心配とご迷惑をお掛けした事務所の方々には本当に申し訳ないことをしたと思ってます。



今回は順調そうだったじゃないですか。
どうしてこんな決断をしたのか理由を教えて下さい。



直接的な原因は仕事だけど、進級前後で色々なことがあって心境がぐっちゃぐちゃでさー……
この記事で当時を振り返りながら整理させてくださいTT
諦めた直接的な原因
突然巻き込まれた大型プロジェクト
アドバンスクラスは平日開校されるので会社員の私は有給を取らないと通うことができません。
とはいえ当初は通うことに何の問題もありませんでした。
当時の私はシステムエンジニアで比較的落ち着いた現場のチームリーダーでもあったので、リーダー権限をフル活用してレッスン日の定例会議を全て他の曜日に移して必ず有給を取れるようにしていました。
そんな時に降って沸いたのが大型プロジェクトです。
以前から話題には出ていたのですが私の現場が保守しているシステムを刷新するプロジェクトが満を持して始動することが決まりました。(こういうことが予算の都合で年度始に突然GOサインが出ることがあるのです……)
それに向けた打ち合わせや仕事量が日に日に増えていき、決まった曜日の決まった時間に有給を取ることが困難になってきました。
退職を踏み切れなかった理由
しかし仮にも声優になる夢に全てを捧げていた人間です。
そんな日が来た時は会社を辞めるつもりでずっと貯金をしていましたし、休職制度や失業保険を合わせれば3年位は働かずに暮らせる余裕はありました。



生活水準を最低にして週2派遣とかすれば5年は生きれたね♪



こんな日の為にずっと貯めてきましたもんね。
それでも退職を踏み切れず声優の夢を諦める決断をしたのは、アドバンスクラス開校までの間に出会った地下声優たちの存在が原因にありました。
外画ワークショップで出会った地下声優たち
AIR AGENCY声優養成所が修了した後、アドバンスクラス開校まで二カ月ほど期間が空きました。
私はその期間で更なるパワーアップを目指してプロ向けの外画ワークショップに通うことにしました。



プロ向けの外画ワークショップとは音響監督が自分の受け持つ作品の出演オーディションを兼ねた演技レッスンのことです。
小規模な外画作品は音響監督がキャスティング権の全てを握っていることが多く、最近はこのようなワークショップが増えてきました。
地下声優とは
外画ワークショップの受講者の年齢層は声優養成所とは違い高めでした。
ほとんどの参加者がアラフォー、アラフィフ世代で私のような養成所生ではなく事務所に所属する声優がほとんどでした。
事務所に所属する声優というと聞こえがいいですが、ほとんどは全く無名の声優事務所に所属する芸歴的にも能力的にも養成所生が憧れる声優とは程遠い存在です。
所属事務所も専門学校時代にうんざりするほど見た所属ビジネスをしている事務所ばかりでした。
当然、声優図鑑には載っていないですし声優の芸歴もほとんどない彼らを声優と呼ぶにはあまりに語弊があるので地下声優と表現させてもらっています。
地下声優の考え方はみんな同じで「事務所にいても仕事は来ないから、仕事は足で稼ぐ!」というものでした。
事務所への所属料、ワークショップのレッスン代……
声優を名乗る為、生活を切り詰めて先行きの見えないものに毎月数万円を支払い続ける行為に狂気じみたものを感じました。



声優志望者て若いイメージでしたけど、こういう上の世代が集まる場所もあるんですね。



厳密にいうと声優ではあるんだけどね。
ただ彼らを世の声優志望者が憧れている声優という括りにはどうしても入れたくなかった。
地下声優から感じる違和感
私は「何歳になっても夢を諦めず芸を磨き続ける彼らの生き様」をどうしても美しいものとは思えませんでした。
それどころか彼らの生き様は何かが決定的に間違っていると違和感を覚えずにはいられませんでした。
思考の末、その違和感は私自身が諦めないことは正しいことであると勘違いしていたことから感じていると気づきました。
私は夢をいつまでも諦めないという姿勢は正しいことであると信じていましたし、その覚悟を持って再び声優を目指すことを決意しAIR AGENCY声優養成所へ入所しました。
しかしそんな自分の未来の姿ともいえるいつまでも夢を諦めない地下声優たちを目の当たりにして少し考えが変わってきました。
もう勝算なんてほとんどないことはわかっているのに、お金を払ってワークショップに通い時には同年代の講師に説教されバツの悪そうな顔をしている地下声優たちを私はどうしても美しいとは思えませんでした。



仲良くなった先輩に「ワークショップ日に付近でバイトすれば交通費が安くなる」てライフハックを聞いたときは悲しくて仕方なかったよ……



そ、それは……
学生さんが言うならまだ理解できるんですけね。
搾取され続ける地下声優たち
なぜお金を払い続けてまで声優を名乗ることに固執し、時に苦行を強いられることに耐えられるのか。
それは地下声優たちは叶わなかった夢を諦めないことで現実逃避しているからだと私は気づきました。
確かに夢は諦めない限りは終わりません。どんな形であれ彼らが声優を名乗る以上、憧れの声優像を目指す権利はあるのかもしれません。
しかしどんな夢にも必ず賞味期限はあると思います。
数年単位で結果が出ず周りの挑戦者との年齢にギャップが出てきたらそれはもう夢が終わる合図だと私は思います。
また芸能界には夢は諦めなければ終わらないことを逆手に取った搾取ビジネスが横行していると思いました。
募集要項の制限が明らかに緩い所属ビジネス、出演チャンスをお金で売るようなワークショップがまさにそれです。
そんな都合の良い夢を売るだけの搾取ビジネスにとって地下声優たちはかっこう餌食です。
彼らに都合よくお金を搾取されていることにも自分がただの現実逃避を続けていることにも気づかず、ただ声優になった気分で心を癒す地下声優たちを見苦しいと思ってしまいました。申し訳ないですが……



私の好きなアニメ「ブルーロック」でも似たような話があって、このように本来叶える為にあった夢を諦めないことが目的となる現実逃避を夢のドーピング、夢の亡霊などと呼んでいてすごく納得しましたね。


あらためて自分を省みる
かなり辛辣なことを述べましたが、9年間声優を目指し養成所を転々としている32歳には特大ブーメランです。
「このまま声優を目指すことが自分の人生にとって本当に良い選択になるのだろうか……」
外画ワークショップを通い終え、アドバンスクラスが開校された後も私はそんなことを考える生活が続きました。
自分の夢だってとうに終わっていたことを自覚
アニメのレギュラーを多く抱え、文化放送でラジオ番組を持ち、週末はアニメイベントに出演してチヤホヤされる。私は本来そんな人気声優に憧れて声優になりたいという夢を持ちました。
そのような理想的なキャリアを築いている人気声優のほとんどは20歳前後で大手事務所に所属しています。
今の時代であればどれだけ遅くとも23歳には大手事務所に所属する必要があるというのが私の見解です。
当時の私は32歳です。
社会的にはまだまだ若いと言ってもらえる年齢ですが、声優志望者の中ではかなりの高齢です。
ここから才気あふれる若き声優志望者たちを押しのけ、前例を覆し人気声優まで駆け上がるだけの才能が自分に本当にあるのだろうか……
それだけの才がないことは9年間声優養成所に通って結果が出ていないことがすでに証明しているような気がしました。
そのような自問自答を繰り返し結果として、自分の声優の夢だってとうに終わっていたことを自覚しました。



はい、本当は私だって人にとやかく言える資格はありません!
地下声優たちは未来の私そのものでした。
夢を終わらせることへの恐怖
1度諦めた経験がある為、また何も目標のないあの惰性で生きる日々に戻ってしまうことへの恐怖心はとてもありました。
しかしこのまま何の勝算もないまま肉体的な限界がくるまで漫然と声優を目指す人生もそれはそれで後悔するような気もしてきました。
また思い返せば、声優を本気で志したあの日から友人との食事や旅行、恋愛のような自分の人生で当たり前に得られたはずであろう楽しみを一切排除して生きてきたような気がします。
一度普通のサラリーマンとしての自分に立ち返り、身の丈にあった人生の楽しみを享受するという生き方も悪くない様に思えてきました。
それでも何者かであろうとする自分でなくなることへの恐怖心は強くありました。
しかし、その恐怖心には頑なに声優の夢を諦めないという方法ではなく、何か別の目標を成し遂げ何者かになることでしかもう打ち勝つことはできないのではとも考えられるようになってきました。
自分にとって声優の夢は人生の全てでした。
その夢が終わってしまった現実に打ち勝つ為に、声優以外の道で何者かになることをこれから人生の使命にしようという思いに至ることができ私は声優の夢を断念することにしました。
おわりに
以上、「声優の夢に9年執着した男の末路|諦められた理由」でした。



9年間お疲れさまでした。
色々辛いことを思い返させてしまったようですみませんでした。



ありがとう。
でも心から納得するまで夢を追いかけられたから後悔はないよ!
もっと早く目指しとけよて後悔はあるけど笑



今が前向きな気持ちになれてるなら良かったです!
「声優以外の道で何者かになることをこれからの人生の使命にする」と仰っていましたが、具体的にもう目指すものが決まっているのですか?



ぜーんぜん決まってない(笑
とりあえず今まで溜まっていたけど吐き出せなかった声優養成所界隈に思うことをブログにぶちまけながら自分のできることを探そうと思ってる。



まあそんなすぐには見つからないですよね。
私も陰ながら応援していきますね!
声優養成所を選ぶ際にもっとも重要視するべきことがあります。
それは、直近で運営元の声優事務所がどれだけ人気声優を輩出しているかです。
直近で人気声優を輩出できるということは、そのノウハウとチャンスを現在進行形で事務所が持っているということだからです。
残念ながら全ての声優事務所に平等に仕事は降ってきません。
とくにアニメの出演オーディションは製作委員会から限られた声優事務所にしかオファーを出しません。
せっかく苦労して声優事務所に所属できてもオーディションの話がこなければ本末転倒ですよね?
そのような観点から、日ナレは最良の選択肢であると私は考えます。
過去から現在に至るまで日ナレから生まれてくる人気声優の数は業界の中でも頭ひとつ抜けてます。
現在所属している方は勿論、他事務所の人気声優も元は日ナレ出身ということもよくある話です。



より詳細な声優養成所を選ぶポイント、日ナレの異常な実績については以下記事でも触れてるので参考にしてみてください♪






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